狭いエコノミーのシートで寝る方法
飛行機での移動は便利で速いものの、数時間や場合によっては十数時間もの間、狭いシートに縛り付けられる状態が続き、なかなか快適とは言い難いものです。
リクライニングしてもなお身体がまっすぐ伸ばせるわけでもないため、入眠には一苦労。そんな環境下でも、しっかり眠ることができるためのいくつものアイデアを紹介しましょう。
65:予約時に快適な席をキープする
機内で少しでも入眠しやすくするには、搭乗前、チケットの予約時から対策をはじめます。
航空券のチケットを予約する際に、座席の指定をする場合どのように指定していますか?
「どこでもいいです」と答えたり入力したりしていませんか?
シートピッチが広いファーストクラスやビジネスクラスなら別にどこのシートでも構わないでしょうが、狭いエコノミークラスだと、ちょっとした工夫を予約時にすることで、運が良ければ広々スペースをゲットできることもあります。
LCCで座席指定に別料金がかかる場合は費用優先で見送らざるを得ないかもしれませんが、座席指定が規定料金に入っているのならば次の方法を試してみましょう。
まず確認すべきことは座席の混み具合です。電話やwebサイトでどの程度エコノミーの座席が埋まっているか確認します。
エコノミークラスの場合、前よりの座席のほうが出口が近く、揺れもやや少ないので人気になります。それなりに混んでいるのなら前寄りの座席を予約するにこしたことはありません。
しかし、座席がそれなりに空いている便ならば、あえて後方座席を予約するのがオススメです。航空会社は前寄りから予約を埋めていくため、後方がガラガラだと一列まるごと占有できたりします。もちろん「隣が空いている座席を」と付け足して指定しておくことを忘れずに。
また非常口の前の席も若干スペースが広いため人気です。空いているのなら非常口通路側の座席をゲットするのも良いですね。(非常口窓側は出っ張りがあって、通路側よりやや狭いため)
ただ、非常口前座席は緊急時に脱出の手伝いができる人材を必要としますので、体力のある男性が有利。逆に女性やお年寄りは断られることが多いようです。
2人や3人で予約する場合、あえて隣同士の並びで予約しないという手があります。
3列、4列、5列と並ぶシートの端同士で予約します。
もし間の座席に予約が入らなければ、そのシートは占有できますし、予約が入っても、内側座席の人に通路側と座席交換を申し出れば、だいたいは通路側や窓側を好むものなのであまり断られることはありません。
また窓側に座る場合は、航空機の進行方向と時間を考慮して、直射日光が入らない座席を予約したほうがいいでしょう。
66:前日は睡眠時間を短めに
飛行機の中でたっぷり眠りたいのに、搭乗前にぐっすり眠ってしまっているようではそれも叶わぬ夢となります。
搭乗前日はちょっと寝不足気味かなという程度の睡眠時間に抑えておきましょう。
かといって、徹夜でフライトに臨むのもリスキー。徹夜のはずがちょっとだけ仮眠、のつもりで熟睡してしまって寝坊、出発時間に遅れてしまっては何の意味もありません。
67:国際線ならメイクは落してしまう
女性ならば、搭乗前に時間を作って空港の洗面所でメイクを落としてしまいましょう。
クレンジングまでしておけば、もう完璧です。あとは機内でのんびり過ごします。
ただ機内は乾燥するので、顔や手などはクリームでカバーしておきます。
そして到着時間の少し前に洗面所でメイクアップ。これで機内での肌ストレスが軽減できますよ。
68:機内安眠4点セットを持参
話し声や雑音、照明や日射しの中で眠るのは誰だって困難なものです。それらをシャットアウトするアイテムは前もって用意し、忘れずに機内に持ち込みましょう。
まずは耳栓です。睡眠の障害となる余計なノイズをカットして静かな環境を作るためには必須ですよね。
つづいてアイマスク。明るい場所で寝るときには、ぜひあったほうが良いでしょう。隙間から光が入りこまない立体構造のものをオススメします。
また、アイマスクをしていれば眠っているのだと一目で判別できるため、余計な声を掛けられずにすみます。
そして、ネックピロー。座席のヘッドレストではどうも頭が落ち着かず眠れない人には欠かせません。空気で膨らませるタイプがコンパクトに収納できて便利です。
最後はスリッパもしくはサンダル。靴やヒールを履いたままでは寝付きも悪くなるというものです。機内ではリラックスするためにも、スリッパを持ち込んで履くとよいでしょう。
69:乾燥を防ぐ
機内の空気は乾燥しています。もちろんそれにもちゃんとした理由があるのです。
簡単に言えば、結露を防止するため。結露は計器の錆や故障の原因になるのです。機内では「ウォーター・エクストラクター」と呼ばれる水分除去装置で空気中の水分を取り除いて乾燥させています。
とはいえ、乾燥した空気は喉を傷めるのも事実。喉が痛くては眠ることもままなりません。
乾燥しやすい喉の粘膜を保護するために、睡眠前と睡眠時の機内ではマスクを着用しましょう。また、のど飴やのどスプレーもあると心強いですね。適宜水分補給を欠かさないことも重要。
また目が乾燥しやすい人は、目薬も持参することをお忘れなく。
70:機内食はほどほどに
フライト中の楽しみと言えば機内食ですが、おなかいっぱい食べてしまうのは考えもの。
なぜなら機内食は塩分や脂肪分が多く、寝付きにくくなったり、胃もたれを起こしやすいからです。メニューにもよりますが、薄味のものや野菜、デザートのみをいただいたほうがベター。
かといって、せっかく提供してもらった食事を残すのも…と思ってしまうのも当然のことです。いっそ機内食をパスして、搭乗前に空港内で好きなモノを食べておくという手もありますが、チョイスはアナタ次第。
また、機内で提供されるアルコールは、寝酒代わりに1杯程度なら結構ですが、サービスだからと飲みすぎると利尿作用で何度も目が覚めることになり、熟睡できません。機上では酔いがまわりやすいのでより注意しましょう。