不眠→快眠・熟睡/眠れないときの安眠対策100選

一度飲んだら深みにハマる?
睡眠薬のコト、ちゃんと学ぼう

睡眠薬を使うべき?

 睡眠薬に頼るのは不安ですが…

睡眠薬と言えば、数錠を服用すれば、あっという間に寝てしまえる必殺兵器だったり、サスペンスドラマで被害者に飲ませたり、となんだか突拍子もないイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょう?

錠剤と水

 76:サプリメントを試してみる

睡眠薬をいきなり使うのにはどうも心理的な抵抗を感じるという人なら、サプリメントを試してみるという手があります。

そのひとつであるトリプトファン対策41でも登場した物質で、夜間体内でメラトニンを分泌し、催眠作用があります。本来メラトニンは自然に分泌されるものですが、年齢とともにその分泌量は減って行きます。

そこでトリプトファンを補給してやることで、催眠作用から睡眠不足を解消するという仕組みです。
トリプトファンは肉、魚、豆、種子、ナッツ、豆乳や乳製品などに含まれている必須アミノ酸ゆえ、食材からの補給が理想的ではありますが、どうも足りないと感じられるならばサプリメントで追加補給してやります。

トリプトファン
▲トリプトファン
画像引用:リッチパウダー
(http://www.amazon.co.jp)

ただし過度の摂取は禁物です。過剰摂取は肝硬変を招くおそれがありますので、効き目を高めようと多めに飲むのはNG。
他に服用している薬があれば、その飲み合わせを薬剤師や医師に相談してからにしましょう。

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 77:ドラッグストアで購入する

睡眠薬は医師の処方が必要なので、ちょっと面倒…という人や、睡眠薬だとちょっと効能が高すぎて不安かも、という人にオススメなのがドラッグストアで購入する方法です。

ドラッグストアで市販されているものは睡眠改善薬
医師から処方される睡眠薬よりも、効果が緩やかで、その分副作用も少ないのが特長です。いわば風邪薬の副作用的な効能なので、安心して使うことができます。過去に風邪薬や抗ヒスタミン薬を飲んで、眠気を感じたことがあるならば効果が期待できます。

ドラッグストア

それでもやはり用法、用量はしっかりと決められた量を守りましょう。
また、お酒と一緒に服用してはいけません。アルコールは睡眠薬の代謝を抑えてしまうため、アルコールがもとで、呼吸困難や感情の大きな起伏が起こることがあります。

 78:医師に相談する

睡眠改善薬を3日ほど使用しても何の変化も見られないときや、風邪薬や抗ヒスタミン薬を飲んでも眠気を全く感じたことがないのならば、医師に直接相談をしましょう。

医師にはこれまでの経緯や、飲んでいる睡眠改善薬について報告し、診断を仰ぎます。

医者に相談
▲医師にきっちり相談を

現在、医療の現場では抗不安薬であるベンゾジアゼピン系 (benzodiazepine)の睡眠薬がよく使用されます。抱えている不安やストレスを薬効で大脳辺縁系を落ち着かせて取り除くことで入眠をはかります。脳幹には作用しないので、安全な薬です。

 79:睡眠薬を減らしていく

過去の睡眠薬はバルビツール酸系(Barbiturate)の物質が使われていたため、脳幹に作用してしまうのが問題でした。服用を続けると身体が耐性を持ち、薬が効かなくなってくるようになるので、次第に服用量が増えるという問題があったためです。

現在では脳幹に影響を与えない先述したベンゾジアゼピン系が主流ですので、服用量がどんどん増えて行くといったおそれはほぼありませんが、それでもオーバードース(薬物過剰摂取)は避けねばなりません。また、睡眠薬に依存するようになる事態も考えられます。

睡眠薬
▲用法・容量は正しく守りましょう

さらには、医者を何軒もはしごして、処方されたさまざまな薬を同時に飲んでしまうというドクターショッピングも大きな弊害があります。
こうなってしまうと、薬物依存であり、かなり深刻です。

かかる医者は1軒だけ。用量・用法は厳守する。これは最低限守らなくてはいけません。

そして睡眠薬にしろ、睡眠改善薬にしろ、効果が表れてきたら、じわじわと薬から離れる訓練をします。一度に服用をやめてしまうのではなく、あくまでもゆっくりとが基本。

薬の1回あたりの薬効時間が短い薬であるならば、服用間隔は変えずに、1回あたりの服用量を減らしていきます
また、薬効時間が長めの薬の場合は、1回あたりの服用量は変えずに、服用間隔を長くしていくのです。
もちろん医師に相談しながら進めていきます。

睡眠薬は安全な薬です。
ただし、その使用法を誤ると健康を害することもあることを肝に銘じておきましょう。

 80:タブレットカッターを活用しよう

睡眠薬や睡眠改善薬の服用量を減らしたり、または量を調整するとき、錠剤を包丁などで割ったりしていませんか? それだとなかなかキレイに割れませんし、指を切りそうで危険でもあります。
錠剤カットにはタブレットカッター(ピルカッター)を利用しましょう。
プラスチック製で中に刃がついており、錠剤をきれいに容易に半分に割ることができます。

タブレットカッター
▲タブレットカッター

タブレットカッターを利用するメリットは錠剤の割りやすさだけではありません。費用的にも安くあがるのです。同じ薬剤でもサイズが複数がある場合がありますが、容量が倍違うのに薬価はそれほど大きく変わらないケースがよくあります。

たとえばベンゾジアゼピン系ではない成分でそれによく似た効能を持つ非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤「マイスリー」の場合、薬価は5mgで1錠あたり約50円、10mgで約80円。
5mgを服用するよりも、10mgを処方してもらい、タブレットカッターで割って半分ずつ飲んだ方が安く上がります。

では、実際にタブレットカッターの使用例を確認してみましょう。

タブレットカッターを開くと、蓋部分に刃がついているのがわかります。この刃で錠剤を切断します。危険ですので、刃には触れないように。

タブレットカッター

タブレットカッターの下部、三角になっているところに錠剤を設置します。錠剤に切れ目が入っている場合は、切れ目を下ろした刃と平行になるように置きます。
画像に写っている錠剤はマイスリー10mgです。

タブレットカッター

そして、蓋部分をそっと下ろして刃でカットします。力はほとんど必要ありません。
タブレットカッターがスケルトンだと、中の錠剤の様子を確認しながら切断できるので便利。

タブレットカッター

蓋を開けると、錠剤がキレイにふたつに割れています。
切断時にわずかに粉が出ます。

タブレットカッター

同じようにして1/4にカットすることもできます。
カットした錠剤は下部の溜まり口に。

タブレットカッター

このようにマイスリー2.5gの錠剤がたくさんできました。

タブレットカッター

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心理的不眠症の安眠対策